Saijel Kishan、Alastair Marsh
2025年1月2日 23:56 JST
-> 今週に入りシティとBofAもNZBAからの脱退を表明
-> ウォール街の金融機関に対する共和党議員からの圧力が強まっている
米モルガン・スタンレーは、気候変動対策を目的とした国際的な銀行グループからの脱退を明らかにした。ウォール街では、同グループから離脱する金融機関が相次いでいる。
モルガン・スタンレーは2日の電子メールで、銀行業界の主要気候変動対策グループ「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」から脱退すると発表。今週に入り、シティグループとバンク・オブ・アメリカ(BofA)がNZBAからの脱退を表明している。
ウォール街金融機関の気候変動対策を巡り共和党議員からの圧力が強まっている。そうした議員は気候変動への取り組みを「ウォーク(社会正義に対する意識が高いこと)」キャピタリズムだとし、調査を開始したり、訴訟を起こすといった行動に出ている。11月には、米テキサス州を中心とする複数州がブラックロック、バンガード・グループ、ステート・ストリートを提訴。投資を通じて電気料金を吊り上げ、反トラスト法(独占禁止法)に違反したと主張した。
最近では、ゴールドマン・サックス・グループやウェルズ・ファーゴなどもNZBAからの脱退を表明している。