Nishant Kumar
2025年1月2日 23:11 JST
米投資会社DEショーは、顧客に対して数十億ドルの利益還元の準備を進めていることが、事情に詳しい関係者の情報で明らかになった。同社の主力ファンド2本のリターンは昨年、2桁台を記録した。
情報が非公開だとして匿名を条件に述べた同関係者によると、旗艦となるマルチ戦略のヘッジファンド「コンポジット」は2024年に18%のリターンを上げた。2番目の規模で、マクロ戦略が中心の「オキュラス」は36%のリターンを記録、20年前の運用開始以降で最高だった。
650億ドル(約10兆2000億円)を超えるDEショーの運用資産の大部分は、この2ファンドに投資されており、同社は両ファンドの昨年の利益の半分を顧客に還元する見通しだ。正確な金額は明らかにされなかったが、還元規模は数十億ドルに上るとみられる。
DEショーの担当者はコメントを控えた。
世界的なヘッジファンドの多くは新たな資金の受け入れを停止しているだけでなく、最適なリターンを確保すべく資産を抑制しようと、毎年一部を還元している。