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日鉄の新提案、「失敗する運命」-全米鉄鋼労組が確約の欠如を批判

Jacob Lorinc

2025年1月3日 6:24 JST

全米鉄鋼労働組合(USW)は日本製鉄が提示したUSスチール買収計画を巡る新たな案について、将来の生産維持を確約しない望み薄の試みだと指摘した。日鉄による最新の提案は、141億ドル(約2兆2200億円)規模の買収計画でバイデン米大統領の承認を得るための最後の取り組みとみられている。

USWは日鉄が示した新提案への対応として、組合員向けの声明をウェブサイト上で発表した。ブルームバーグ・ニュースは今週、日鉄がUSスチールの生産能力削減に関して米政府に拒否権を与えることを提案したと報じた。

USWは「報道によると、日鉄は生産能力の監視を認めるとしているが、長期的な生産維持や国内の統合施設における生産能力の強化を確約するものではない」と批判。「生産能力の保護とは、設備を休眠状態にし、再稼働が不可能になるほど劣化させることを意味するだけだ」と指摘した。

日鉄の提案は、対米外国投資委員会(CFIUS)が提起した懸念への対応が目的とされる。CFIUSは先週、日鉄によるUSスチール買収は米鉄鋼生産の減少につながると指摘していた。CFIUSは意見がまとまらず、最終判断はバイデン大統領に委ねられた。バイデン氏は以前から同計画への反対を示唆している。

デービッド・マッコール会長らによるUSWの声明は「これは、いちかばちかの『ヘイルメアリー』パスに他ならず、失敗する運命にある」と指摘した。

USスチールは直ちにはコメントを発表しなかった。日鉄の代表者は、USWが代表する施設から生産を移転する計画はないとの以前の声明を繰り返した。

CFIUSの報告を受けてから15日以内に決定を下すことになるバイデン大統領は、USスチールが引き続き国内で所有され、運営されるべきだと繰り返し述べてきた。